印刷レポート

第1回 OPEN HOUSE(オンライン版) 振り返りレポート

2021.08.11

2021年6月30日、第1回 OPEN HOUSE(オンライン版)が開催されました。

インサツビトにとって初めてのOPEN HOUSE。 オンラインではありますが、見て・感じて・知ってもらうことを意識した内容でお届けしました。

それでは早速振り返ってみましょう。

今回のOPEN HOUSEでは、まずインサツビトの「場」、そして「人」を紹介しました。 カメラでぐるっと「場」をお見せし、メンバーの自己紹介へ。 インサツビトメンバーの自己紹介はWEBサイトにも公開されています。 当日は緊張でお話できなかったことなども記載していますので、皆さんぜひチェックしてみてください。
→ https://insatsubito.jp/aboutus/#anchor02

続いて印刷方式について簡単に説明し、弊社にあるオフセット印刷機・デジタル印刷機をご覧いただきました。

実機も交えて基本的な印刷方式を説明させていただいた上で、 メインセッションである「デジタルオフセット最新鋭機インディゴ7K」の紹介に入りました。

そもそも「デジタルオフセット」ってなに?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。ご覧いただいている印刷方式の図の中にはありませんね。

この「デジタルオフセット」とは印刷方式のことではなく、コンセプトです。インディゴ7Kも印刷方式としてはデジタル印刷になります。デジタル印刷の大きな特徴である「無版」であることにより、小ロットの印刷やバリアブルといった手法が活用できる印刷機です。しかし通常のデジタル印刷機とは大きな違いが1つあります。

それは一般的なデジタル印刷機は「粉体トナー」での印刷。インディゴ7Kは「液体トナー」での印刷ということです。

この違いによって粉体トナー特有のインキが用紙にのっかるような表現ではなく、インキが浸透し、デジタル印刷でありながらオフセット印刷のような用紙の質感を生かした表現が可能になります。このようにデジタル印刷とオフセット印刷の両方の良い部分を持ち合わせた機械であるインディゴ7Kのことを、従来の方式とは一線を画すデジタル印刷と表現しています。

さてそんなデジタル印刷でどのような表現ができるでしょうか?

ここからはインサツビトが所有しているデジタル印刷機 インディゴ7Kでできることを項目ごとに紹介していきました。

まず初めにインキについて話をさせていただきました。インディゴ7Kでは様々な特殊インキを使用することができます。

1つ目はシルバーインキです。 高級感のある落ち着いた輝きが特徴のシルバーインキは様々なシーンで活用できます。

またシルバーインキはインキの掛け合わせが可能のため、CMYKと合わせることで様々なメタリックカラーが表現できます。メインで使用もできるシルバーインキですが、冊子などをお客様へ提案する際に、実際には箔を押す部分に対して疑似的な表現をすることも可能です。

写真はシルバーインキの印刷サンプルです。写真からもシルバーインキの輝きがわかりますね。

次にプレミアムホワイトインキです。白色の仕様領域は広く、まず一つ目の役割として、透明フィルムやメタリック用紙や色紙を使用する際、この部分は紙色に影響させたくないというときに、下地として使用するできます。特にフィルムへの印刷ではこの違いは歴然です。

こちらの写真では透明フィルムの印刷で白色を引いていません。そのためすべての絵柄が透けて見えます。

対してこちらの写真は画像や文字の下に白色を印刷しているため、印刷している部分は透け感がなくなりました。先ほどの写真と比べると違いは一目瞭然ですね。

また白色は下地としてだけでなく、シンプルに白色を使用したデザインとしても表現が可能です。

デザインとして印刷する場合、白色を2度3度と重ね刷りをすることで濃淡も表現できます。 このようにプレミアムホワイトインキは主役にも脇役にもなりえる優秀なインキです。

続いて透明インキです。
オフセット印刷の透明光沢ニスと同様な表現が可能です。

先ほどご紹介したプレミアムホワイトインキは4色印刷の下地として使用されていましたが、透明インキは4色印刷の上に刷ることで表現性を+する効果を出せるインキです。透明インキも2度3度と重ね刷りをすることで効果が変わります。 うっすらと光沢感を表現したいのか、はっきりと光沢感を表現したいのか‥‥
下地の色合いによっても見え方は変化しますので、テスト印刷などしながら表現のゴールを見つける必要があります。

また、こちらの透明インキは、さらに何層も重ねて印刷することで、印刷部分を隆起させることも可能です。 この表現方法を隆起印刷といいます。隆起印刷では、テクスチャーを隆起させたり、ロゴを隆起させたりとアイデア次第では様々な表現ができます。

また、隆起印刷には「Low」「Middle」「High」という3パターンがあります。 この3つの違いは印刷層の違いです。「Low=15層」「Middle=30層」「High=50層」と重ね合わせて印刷をします。 当然、数字が大きいほど隆起は大きくなりますので、よりはっきりとした隆起を表現したいときはHighを選択する、 など、絵柄や見せ方によって3つの中から最適なものを選択していくことになります。 写真は画面でも隆起が一番わかりやすい50層の隆起印刷の見本です。

特にりんごのしずくの部分などは非常にわかりやすく表現できていますね。

インサツビトではCMYKの基本4色と、 今ご紹介をしたシルバー・プレミアムホワイト・透明の3種類のインキを合わせて基本7色としています。インサツビトのサービスの1つであるテストプリントでは、最大7色を利用したテストプリントをお試しいただけます。ご紹介させていただいたサンプルなどを参考にしていただきながら、ぜひ皆様のクリエイティブの可能性を広げてください!

基本7色以外にもインサツビトでご利用できるインキまだまだあります。ここからは大きく分けて2つのインキシリーズのご紹介をしていきます。

まず蛍光シリーズのインキです。
インサツビトでは蛍光インキは「ピンク」「イエロー」「グリーン」「オレンジ」の4色をご用意しています。蛍光インキは通常のCMYKでは表現できない発色の良さはもちろん、ブラックライトをあてると光るといった特徴も持ち合わせています。 続いてVividシリーズのインキです。 こちらのインキは「ピンク」と「グリーン」があります。このVividシリーズは蛍光インキとは異なり、単体で使用することはありません。
CMYKと組み合わせて使用することで「RGB再現」の印刷ができます!

これらの2つのシリーズのインキに関しては今後、印刷実験を行いサンプルなどを制作していきます。 印刷実験の結果につきましてはこちらのレポートやInstagramなどで随時更新をしていきます。ちなみにVividシリーズは8月12日に印刷実験を行う予定です。印刷実験の様子はInstagramでもライブ配信予定です!ぜひチェックしてみてください!

インキの次は、用紙のお話をさせていただきました。

皆様が用紙を選ばれるとき、どんなことを求められますか? それはもしかすると「発色」や「質感」ではないでしょうか?

最初にお伝えした通り、一般的なデジタル印刷では粉体トナーを使用します。粉体トナー液体インキとは違い、印刷される際に熱で溶かし用紙の上に付着します。そのためデジタル印刷では紙の質感は損なわれます。それが解消できるデジタル印刷機がデジタルオフセット印刷機であるインディゴ7Kです。インキが液体であるために用紙に染み込み、紙本来の質感を損ないません。

ただしこのインキの浸透率はオフセット印刷ほどではありません。 そのため、モニター上で見た色より沈んで黒ずんだように見えてしまう いわゆる「ドライダウン」の問題が起きにくいです。表面に凹凸のある用紙でもきれいな発色を表現できます。

それを踏まえて、様々な用紙をご紹介いたしました。

まずは表面の凹凸がある優しい質感の紙の代表といっても過言ではない、「ヴァンヌーボ」「アラベール」「Aプラン」の3つです。 この中でも特にヴァンヌーボはインディゴ認証紙があり、インディゴとの相性はかなり良い紙です。

写真は上から順に「ヴァンヌーボ」「アラベール」「Aプラン」です。

写真上では中々違いが分かりにくいかもしれませんが、実際はヴァンヌーボが一番光沢感があり、アラベールとAプランの方が落ち着いた仕上がりになっています。

続いては「上質紙」。

上質紙はインディゴ7Kとの相性が非常に良い紙です。オフセット印刷ではどうしても沈みがちで発色の弱い用紙ですが、インディゴ7Kではファンシー系の高級紙に印刷したような落ちついた上質感はそのままに、とてもきれいな発色で刷りあがります。

写真は上からオフセット印刷機・インディゴ7Kでの上質紙の印刷サンプルとなります。

また特にはっきりと色の差が出たのがイエロー系の部分でした。
(上部:インディゴ7Kでの印刷・下部:オフセット印刷機での印刷)

こうして比べてみると壁の色などは全く異なる色のように見えますね。
ぜひ今後の参考にしていただければと思います。

次は用紙自体にキラキラした輝きがある「キュリアスメタル」「ミランダ」です。パール紙のキラキラした煌めきや輝きを活かしたまま印刷の表現ができていると思います。

写真は上から順に「キュリアスメタル」と「ミランダ」です。

また、UV印刷推奨のスペシャリティシリーズの代表格であるメタル系ペーパーや、 トレーシングペーパーなどにも印刷可能です。 写真はトレーシングペーパーです。

続いては厚紙の紹介です。
インディゴ7Kでは厚紙への印刷も可能です。 そのためパッケージのサンプル制作にもお使いいただけます。 インディゴ7Kで印刷できる最大の厚さは0.55mm、四六版換算で400kg相当です。

厚紙といってもNEW-DVのような白地のコートカード系もあれば、茶色やグレーなどの色のついた用紙もあります。

写真は上から順に「エースボール」「チップボール」です。

このようにインディゴ7Kでは様々な用紙に印刷が可能です。ただそこで終わらないのが「最新鋭」のデジタルオフセット印刷機のインディゴ7K。

実はインディゴ7Kでは、用紙以外素材にも印刷ができます!
私たちはそういった素材のことを総称して特殊原反と呼んでいます。

ここからはOPENHOUSE当日の映像もお見せしながら、特殊原反を紹介させていただきます。

まず1つ目は「ユポ紙」です。紙と名称についていますが、特殊原反の扱いになります。このユポ紙は破れにくく水にも強いという特徴を持ったフィルム合成紙です。 その特性を生かし、防災ハザードマップやスーパーなどで見かけるポップなどでも使われています。

動画はOPENHOUSE当日に行った実験の一部始終です。印刷したユポ紙へ水をかけていますが、 水によって特殊原反がよれたり破れたりせず、インキもにじんでおりません。

他にも屋外で使う手帳に使用したり、活用方法は様々です。

続いての特殊原反は「透明原反」です。こちらの透明原反は、先ほどプレミアムホワイトインキの説明の際に、 写真をご覧いただいた通りです。名刺に使用したりパッケージの素材としてもご利用いただけます。

写真は透明原反を利用したパッケージです。

 

透明原反は先ほどもお伝えした通り、白色を使用することではっきりと絵柄を表現することができます。また白色を印刷する順番を表現方法によって変えることができます。ご覧いただいたパッケージはパッケージの外側に黒のベタと白文字が表示され、 内側は赤色になっています。こちらは両面印刷をしているのではなく、内側へ片面印刷です。印刷時にインキの順番を白・黒・CMYKにすることでこのような表現を可能にしています。

このように透明原反は白色と連動させることで様々な活用方法が生み出されます。

次は「キャンバスシート」をご紹介します。 「キャンバスシート」は片面印刷のみできる生地のような素材になります。 写真をご覧いただければキャンバス地の感じが伝わるかと思います。

こちらは印刷後に木枠などへ貼っていただくこともできます。イラストの個展など開かれる際にご利用いただくのもおすすめです。

特殊原反はこのほかに「弱粘着再剥離白PET」という素材もあります。こちらは交通系のICカードへ貼ってご利用いただけるようなシール系の素材です。 再剥離というように何度も剥がして貼ってお使いいただけます。

このようにインディゴ7Kでは紙以外の様々な素材へも印刷ができます。

用紙・特殊原反の次は、デジタル印刷の強みである「バリアブル」に関するお話をしました。「バリアブル」印刷とは、版を必要としない無版だからこそできる手法で、 1枚1枚違う内容の印字が可能です。年賀状やDMの宛名印刷でよく利用されています。

では、「モザイク」という手法はご存知でしょうか?イラストレーター又はインデザインのアプリケーションであるHP SmartStream Designer の機能の一つで、 少し変わったバリアブルデータを自動形成するものです。

「モザイク」では、まず基本となるシードデザインを用意します。そのシードデザインから様々なバリアブルデータを自動形成するのが「モザイク」です。どのように形成するかと申しますと、シードデザインの様々な場所を切り取り、 ランダムに回転や拡大を行い、数百・数千・数万というデザインを形成していきます。

文字ではわかりにくいかもしれませんので、写真をご覧ください。

こちらの写真は大元となるシードデザインです。

そしてこちらの写真がシードデザインを活用して生成されたコースターです。

いかがでしょうか?
同じデザインは一つとして存在しません。まさに世界に一つだけのデザインですね。 またこのモザイクにはもっと細かい機能があり、 指定箇所の色をランダムに可変することもできます。 ちなみに私たちは、先ほどご紹介したモザイクを「柄モザイク」、 今ご紹介したモザイクを「色モザイク」と呼んでいます。

写真は色モザイクで生成したコースターです。

こちらのコースターは、先ほどのシードデザインの中の1部を活用しています。その中で可変したい箇所を選択し、その箇所を別で設定した色にランダムに可変させ、 バリアブルデータを自動形成して制作しました。

シードデザインの面積を最小限に留めたいときや、柄は統一させ色は様々なパターンを 生成されたい時などに活用いただけるのがこの「色モザイク」です。

この「モザイク」を利用して写真のような名刺を制作することもできます。

モザイクは先ほどもお伝えした通り、世界に一つだけのデザインを生成することができます。特別感やオンリーワン感、一度に見たときの映え感などの観点から考えると、より新しいクリエイティブを生み出せるのではないかと思います。

皆様もぜひモザイクを活用してみてください。

以上がOPENHOUSEでご紹介させていただいたインディゴ7Kでできることです。

ここからはOPENHOUSEにご参加された方からいただいた質問へ回答させていただきました。

一番多かった質問はコスト感に関するものです。
皆様ご存知の通り印刷物は様々な仕様があるためシンプルにお伝えすることは難しいですが、WEBサイトに参考価格表を掲載しております。 あくまで参考価格ではありますが、まずはこちらをご参考にしていただければと思います。
→ https://insatsubito.jp/pricelist/

またOPENHOUSEでご紹介させていただいた特殊インキに関して価格イメージをつかんでいただくために、特殊インキでの印刷の参考資料を準備いたしました。

ただしシルバーインキやプレミアムホワイトインキを2回刷ったりするとコストは変わってきます。
そのため、もし迷われた際は、その都度ご相談をいただければと思います。

続いて表面加工の質問へ回答させていただきました。

質問内容は 「デジタル印刷したものに表面PP加工や、圧着DMを作成する際のPP加工が対応できないと聞いたことがありますが本当ですか?」 というものでした。
回答としては、注意が必要になります。通常使用されているPPフィルムはオフセット印刷用のインキに適合したもののため、 デジタル印刷用のトナーには不向きです。印刷面とフィルムの接着性が悪く、ベタが多い印刷物では、断裁などをした際に フィルムがはがれてしまうこともあります。

しかしそのような場合でもデジタル印刷用PPフィルムを取り扱っている会社であれば 対応は可能なようです。

ではデジタルオフセット印刷機であるインディゴ7Kはどうなのかといいますと、全く問題なく通常のPPフィルム加工が対応可能です。 同じトナーであっても印刷方法がデジタル機とは異なるためです。

次にインディゴ7Kで印刷できる用紙の厚さについて質問をいただきましたので、回答させていただきました。厚さの範囲は、0.075mm~0.55mmです。またインディゴ7Kの基本スペックなどはWEBサイトにまとめてありますので、もしよろしければご確認ください。
→ https://insatsubito.jp/indigo/

ここまでが質問への回答となります。

そして以上が第1回 OPEN HOUSE(オンライン版)の振り返りとなります。 いかがでしたでしょうか? インサツビトでお使いいただけるインディゴ7Kの魅力や、新しいクリエイティブのきっかけになるようなものになっていれば幸いです。

今後インサツビトではこうしたOPENHOUSEを月に1回のペースで配信していく予定です。皆様のクリエイティブの表現していく上でお役に立てることを心待ちにしております。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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