印刷レポート

HP Indigo7Kで印刷するために欠かすことのできない存在。『プライマー』の性能について

2022.06.28

いままでHP Indigo7Kは様々な用紙に印刷できることをインスタ配信やオープンハウスなど様々な場所で報告してきました。主に取り上げられるのはやはり「HP Indigo7Kの印刷機」なのですが、今回は影の立役者でもあるプライマーについてスポットをあててみました。

はじめに、プライマーとは何かと言いますと語源は英語の「primary(最初の、第一の)」からきています。なので、「最初に塗る下地の塗料」のことを総じてプライマーと言います。

今回、ここで紹介するプライマーは印刷前に用紙に塗布する液のことを言います。

では、その役割にというと
プライマー液を用紙に塗布することで印刷時のインキの定着を良くする効果があります。

弊社ではHP Indigo7Kで印刷するために使っているプライマーは2種類あります。使っている機械や液体自体の性質(定着の方法)などが異なりますので、それぞれ紹介していきます。


はじめにSapphire PRIMER5.0(略:サファイア)から紹介していきます。
まずは、サファイアの定着方法ですが『化学反応』を利用してインキを用紙に定着させています。

液体の色は透明です
サファイアを使用している機械です。結構年期が入っていますがまだまだ現役で頑張ってくれています。
昔は単色刷りの印刷機として活躍していましたが、今はサファイアを塗布するために働いてくれています。

次に、DEGIPRIME 4431.S(略:デジプライム)の紹介です。弊社では、先ほどのサファイアより即効性があるためこのデジプライムを主に使用しています。
このデジプライムの定着方法は先ほどのサファアの化学反応とは違い『接着剤』と同じような方法でインキを用紙に定着させています。

液体の色は乳白色です
デジプライムの機械はこちらになります。長すぎるので2分割で・・・こちらがフィーダーと※コロナ処理装置
※コロナ処理装置・・・・高透明PPにプライマーをかけれるようにするための機械です。
こちらが塗布する機械とスッタカー(排出側)です

ここまでがプライマーの簡単な説明でした。

では、ここからは定着の強度がどのくらいなのかを見ていきましょう。
テスト用紙はOKプリンス上質を使用しています。
強度を試すのはこちらのセロハンテープを使って試していきます。

印刷したものにセロハンテープを貼って剥がしてみます

先ずは、プライマーなしです

プライマーを塗布していないものはインクが剥がれてしまいます。特にインキ濃度が高い部分は剥がれやすいようです。

次にサファイアを塗布したものです。

モノクロの女性の写真は少し剥がれましたが他の部分はそれほど気になりません。塗布なしと比べれば一目瞭然ですね。

では最後にデジプライムです。

女性の写真もしっかりと定着しているようです。サファイアより少し強いかも?

テストは以上です。

プライマーを塗布することでHP Indigo7Kで印刷できる用紙の幅が広がり、さらに品質の安定を保つことができます。現在、HP Indigo7Kで印刷する用紙のほとんどはこれらのプライマーを塗布して印刷されています。HP Indigo7Kにとってプライマーは欠かすことのできない存在となっています。

今回の研究レポートは、HP Indigo7Kの影でなかなかスポットをあてられることのないプライマーについてのレポートでした。

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