印刷レポート

2021.12.12

印刷Lab.でインサツビトによる印刷実験!

今回は使用する用紙は「嵩高紙」。みなさん「嵩高紙」って聞いた事あります? 書籍デザインや同人誌をつくられている方には馴染みのある用紙で、一般的な紙に比べて繊維の密度が低いけれど、厚みがあるというカテゴリーの用紙です。言葉はちょっとアレですけど「嵩増し」って言うじゃないですか。いわゆる読んで字のごとく「かさ」がある状態と言えば分かりやすいですね。近年はその風合いの良さ、低コストな用紙ということで、様々なシーンで用途が増えています。その中でもクリエイターに人気な「嵩高中質紙」にデジタルオフセット機で印刷してみました。

そう嵩高紙ってそのもののジャンルあるわけではなく、コート紙、上質紙、微塗工紙なんかにもそれぞれ「嵩高紙」が存在するんです。紙の密度は低ければ「嵩高紙」、そんな捉え方なんです。

今回の実験では「モンテシオン」と「タブロ」を用意してみました。それぞれ用紙の色は、モンテシオンはオフホワイト寄り、タブロは新聞紙をイメージした嵩高中質紙だけにグレー寄りですね。

本文用紙ってことで雑誌風でテストデータ作ってみました!

では刷り上がりを見てみましょう!

まずはモンテシオンからどーぞーーーー!

あぁ…いい…とてもいい… 頬ずりしたくなる風合い…すみません少々気持ち悪いですね(笑)
中質紙特有の毛羽立ち、優しい風合いをそのままに、コッテリとインキが乗っています!

お次はタブロをどーぞーーーー!

フワッフワ〜

レトロなんだけどオシャレな雰囲気!個人的に大好きな紙なんです(笑)こちらもフワッフワな質感そのままにコッテリ仕上がり!ただタブロはもともとがグレー色な用紙ですので、写真は少々くすんだような色合いになりますのでそこを考慮した上で補正してもらえればと思います。

このように中質紙をオフセット印刷した場合、インキの着肉ムラがでるのが一般的です。それはそれで味があっていいと思われる場合もありますが(笑)

デジタルオフセット印刷ではインキはしっかりと染み渡り定着していますし、風合いはそのままに!これが最も注視するべき特徴です!!

オーガニックな体に優しい商品、フィルムカメラの優しい風合いの写真、そんな世界観を表現するのに持ってこいな「嵩高中質紙」。そういった案件、自主制作などにいかがでしょうか!

ほんとはこの実験では「フロンティタフ」を使用するつもりだったのですが、残念ながら2021年3月で廃盤になるということです…
https://www.axuas.jp/business/paper/information/168

ちなみにですね、タイトルやデザインに「BULKY(バルキー)」と入れていますが、これは「大きい」とか「かさばる」といった意味で使われる形容詞です。ですので印刷の世界では「斤量のわりに厚みのある紙」を指すときに、「BULKY」という言葉が使われています。なので「嵩高紙」を英訳すると「high bulk paper」。となるんですね。つまり「〜バルキー」という名前の紙は嵩高紙ということになります。インサツビトからの豆知識でした〜!

Let’s experiment !!!

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