事例紹介

2022.05.27

活用技術:絵本製本

「おやすみ またあした」

今回はデジタルオフセット印刷機を使って制作した絵本をご紹介させていただきます。

「絵本を作りたいのですが…」とインサツビトにお問い合わせいただいたことがきっかけで、印刷~製本まですべてご提案をさせていただきました。
今回の絵本は制作する冊数が少なかったため印刷はデジタルオフセット印刷機を使用しています。また製本はしっかりと見開きができるようにセンターミシンで綴じ、表紙を板紙に貼り合わせて絵本にしています。

見開きで表現されたイラストもしっかり見ることができます。

こちらの絵本のサイズは265×200mmで一般的な定型サイズではありません。このサイズは弊社のデジタルオフセット印刷機で印刷し制作できる絵本の最大サイズです。
他の印刷機で印刷をすればもっと大きなサイズも制作可能です。今回はサイズの指定はありませんでしたのでこちらのサイズをご提案させていただき採用となりました。

A4よりも少し小さいサイズです。

用紙は表紙と本文はマットコート紙、見返しはNTラシャを使用しています。表紙は印刷後にグロスPP加工を施しているため質感は艶々しています。

表紙はグロスPP加工を施しています。

こちらの絵本は特に見返しに制作者様のこだわりがあります。まず前見返しと後ろ見返しでNTラシャの色を変えています。前見返しはNTラシャ群青、後ろ見返しはNTラシャ朱です。そしてその見返しにも印刷をしています。

前見返し NTラシャ群青
後ろ見返し NTラシャ朱

イラストの月と太陽はシルバーインキを使って金色を表現しています。またイラストの色も仕上がりが用紙の色を濃くしたような色になるように調整しています。

落ち着いた感じの金色です。

今回は全ページ色校正も行いました。デジタルオフセット印刷機ということで1枚ずつ出力できる強みを生かし色校正の時点で実際に使用する紙を使用しています。

全ページ色のチェックを行いました。

また表紙は板紙に貼り合わせ、ということもあり束見本も制作しました。
束見本とは実際の用紙を使って製作するサンプルのことです。上製本など製本が特殊な場合は、事前にそのサイズや用紙で問題ないか確認をするために束見本を製作することが多いです。

束見本のため印刷はしていませんが完成品とサイズは同じです。

今回も束見本を製作してみると見返しに折り返しの跡がつくことがわかりました。そのため本番では表紙の紙厚を薄く見返しを厚く変更しました。

束見本 表紙の折り返しが目立ちます。
写真ではわかりにくいですが跡がついています。
 表紙の折り返しは束見本より目立たなくなりました。
用紙を厚くしたため跡もほとんど目立ちません。

いかがでしたでしょうか?
インサツビトでは絵本の制作も可能ですので興味のある方はぜひご相談をください。

次回の事例紹介もお楽しみに!

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