UMA design / farmさんとの出会いは、インサツビトから送った一通のメール。

最初に送ったのはトークショーのご依頼メール。全く面識がなかったので難しいかな…とドキドキで返事を待っていたところ、返信が! デジタルオフセットに興味をお持ちだとのことで、まずはご来社いただくことになり、そこから話がトントンと進み、原田さんからさまざまなアイデアをいただきながら、ついに本企画が実現しました。本企画への思いや、インサツビトとのセッションを終えての感想を伺いました。

インサツビトから初めてメールが届いた時はどのように思われましたか

最初はトークイベントをしてほしいという依頼でしたが、僕らはプロジェクトの進め方として、まず体験してみないと分からないというのが前提にあります。だから、そのプロセスをきちんと踏まないままトークイベントを引き受けたとしても上手に伝えられないだろうし、特に今はコロナ禍もあって集客も限られるのではないかとも思ったので、それとは別に、今回のような方法を提案させてもらいました。

それでサンプルをお送りしたわけですが、それを見られていかがでしたか?

これは面白そう! って感じました。ちょうど試してみたい案件があったので、実際にインサツビトさんのオフィスに伺うことにしたんです。やはりリアルじゃないと分からないことが多いので。

実際に体験されていかがでしたか?

手持ちのデータを一度印刷してもらって、こういうことか! と体験として理解できました。それなら、ほかのクリエイターの人たちにもこれを体験してもらって、そのドキュメントが残るという形が理想だろうなって思いました。インサツビトさんもそんな場所にしたいとおっしゃっていましたし。

大阪と九州からそれぞれ三名ずつ、クリエイターの皆さまを呼んでくださいましたよね。

僕らは印刷の立ち会いも多いし、印刷のプロとの日々やり取りしていますが、今回来ていただいたクリエイターの皆さんはおそらく、印刷に興味はあるし、印刷物もすごく好きだけど、実際に印刷機の前に立って何かを試してみるという経験はあまりなかったと思うので、すごく良い機会になったのではないでしょうか。

インサツビトのスタッフの中に、デザイナーもいるというのはいかがですか?

ありだと思います。例えばですけど、印刷の知識があまりなくて印刷の職人さんとどのようにコミュニケーションしていいのか分からないというクリエイターの人もいると思うので、印刷をよく分かっているデザイナーが間に立ってくれるのは価値だと思います。自分に何ができるのかな、自分では何もできないのではないかなという不安を取っ払ってくれると助かりますよね。

振り返ってみられて、全体的な感想はいかがですか?

ものすごく満足しています。どんなものができるのかを想像しながら作ることができました。さらに、作りながらアップデートしていける感覚は、この機械ならではだと思います。これが相当楽しい。これまでいろいろとお願いしてきて、また今日も引き続き相談させてもらって、その中で機械の特性がだいぶ分かってきたという感覚はあります。それは何度か来社しやり取りを重ねてきたからなのかなと思います。もっといろいろなアイデアを試すことができれば面白いだろうなと思うし、これからも何かやりたいなって、あらためて思いました。印刷してくれる皆さんと話しながら、そのフィードバックがすぐに印刷という形で上がってくるのが、一番の面白さですね。直接印刷のプロとやり取りしてとことんこだわるのはもちろんですが、印刷の知識がない人でも相談しながら進められるというように、どんな人でも楽しみながらクオリティーを追求できるのが魅力ではないでしょうか。

今後インサツビトを通じてチャレンジしてみたいことはありますか?

またセッションしたい! そして友達を連れて来たい! 今回みたいにクリエイターさんたちといろいろ試すことができたら面白いですね。今回は大阪と九州からの参加でしたが、今度は広島のクリエイターさんと一緒にとか、全く別のエリアから呼んでくるとか、たくさんの人に楽しんでもらえる場ができたらいいですね。この機械で印刷して製本までして本を作ったらどうなるのかなというのも興味があります。Indigoで平物を作ることはありますが、編まれた状態のものはまだ経験がないので。そういった機会があればいいなと考えています。


デザインしてくださった平川さんのコメント

コンセプト

サンプルは最初1枚ずつの予定でしたが、それだと魅力が伝わりにくくなるのではないかと思い、配りやすさとのバランスを考えて、何枚かに分けるのがベストだと考えました。あと、最初にインサツビトさんからいただいたサンプルには写真の刷り上がりが分かりやすいものがなかったので、イラストだけでなく写真も盛り込むことに。写真は原田が広島で撮影したものです。広島で撮れば、インサツビトさんの拠点の雰囲気が出るかなと。しっかりしたサンプルキットは有り難いのですが、コストもかかりますし、入り口としては少し重いので、入門編のようなイメージで活用してもらえるようなものにしたいという思いもあります。手に取った人が、仕上がりを想像できるようなものになればと。

用紙へのこだわり

上質紙はインサツビトさんからのリクエストで、ほかは「白とシルバーが映えるもの」「板紙」「写真が映えるもの」「色紙」の大きく4つの基準で選びました。例えば、CLOUD GRAYはパッケージに、マーメイドはイラストにというように、パッケージ、フライヤー、名刺、包装紙といったバリエーションを考慮して、本文と表紙を網羅できるようなセレクトになっています。


その他のインタビューはコチラ

Topへ戻る